シリカモノリスとは

 シリカモノリスの「モノリス」とは「一体化」という意味で、ケイ酸エチルから合成されたスポンジ状の骨格構造を持つ一体型の超高純度シリカゲルです。シリカモノリスの構造は、ミクロンサイズ孔の均一な流路を有する骨格構造(マクロ孔)と、 骨格構造表面のナノサイズに制御された孔(メソ孔)からなり、小さなカラム容量に広い表面積を有しています。さらに、この2種類の異なるサイズを持つマクロ孔とメソ孔を、それぞれ独立して制御可能で、 使用目的に応じてそれぞれの孔径を最適化できる最大の特徴を持っています。また、粒子を充填したものとは異なり、ディスク状に成形されています。通液空間が大きく、同時に広い表面積を保てるため、送液圧力が低く、 高理論段数が得られます。これは、国立大学法人京都大学 曾我直弘先生、中西和樹先生、水口博義氏により開発された技術で、液体クロマトグラフィー用の充填剤(固相)として広く活用されています。

 (各孔の制御範囲:マクロ孔:0.1~50 µm メソ孔:0~100 nm)

当社の取組み

 我々は、このシリカモノリスの特長である「広い表面積」「高い分離能」「低い通液抵抗」「加圧に強い骨格」を核酸クロマトに応用し、これまでに例のない高性能な核酸精製、抽出キットを開発しました。

 当社は、このシリカモノリスを高い品質管理のもと自社内で合成し、抽出・精製する対象物(ターゲット)に合わせ、試薬の処方(プロトコール)を開発すると同時に、 シリカモノリスの骨格や各孔のサイズを核酸の大きさに合わせてカスタマイズ化することで、高い回収率の実現を目指しています。